東工大物理'04年前期[1]

 図のように3つの天体が互いの万有引力を受けながら原点Oを中心に一定角速度ω で同一面上を円運動している。天体1の質量をM,天体23の質量をmとする。その他に天体はないものとする。以下、天体と一緒に回転している観測者の立場から考察し、図中の二つの直交する軸xyは同じ角速度ω で回転しているものとする。このように3つの天体が一定角速度で運動するには図の距離abc間にある関係式が満足されていなければならない。万有引力定数をGとする。以下の設問に答えよ。答に天体1と天体2の距離を用いてよい。
(a) 各々の天体間に働く万有引力と、それぞれの天体の遠心力の向きを図中に示し、それらの大きさを記入せよ。
(b) 各々の天体での力のつり合いの式をx軸方向とy軸方向に分解して書け。
(c) 回転の中心O3つの天体の重心になっていることを示せ。
(d) 3つの天体の位置が正三角形の頂点にあることを示せ。
(e) 角速度ω GMmaを用いて表せ。


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解答 大変そうな問題に見えますが、指示に従って立式してしまえば、あとは、ひたすら、計算するだけの問題です。

(a) 右図において、 ・・・@
天体1と天体2,天体1と天体3との距離Lだから、両者の間に働く万有引力
天体
2と天体3との距離だから、両者の間に働く万有引力
天体
1が受ける遠心力
天体
2,天体3が受ける遠心力
これらの力を図に書き込むと右図。

(b) 天体1について、x方向:
@より、
y方向:
@より、
・・・@

天体
2と天体3について、x方向:
@より、
・・・A
y方向:
@より、
・・・B

(c) 3つの天体の重心をとして、 ・・・C
C式はbcを含むので、@,Bを利用します。
Bより、
これを@に代入すると、
・・・D
これをCに代入すると、
よって、
3つの天体の重心はOです。

(d) が導ければよいわけです。まず、を消去します。
Bより、
Dより、
・・・E
これをAに代入すると、
整理すると、

よって、2つの天体は正三角形の頂点にあります。

(e) をEに代入すると、
......[]


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