早大理工数学
'10
年
[3]
a
,
b
を実数とし、
xy
平面上の次の
2
つの関数のグラフについて考える。
・・・@
・・・A
以下の問いに答えよ。
(1)
@,Aがただ
1
つの共有点をもつとき、
b
を
a
で表し、そのグラフを
ab
平面上に図示せよ。
(2) (1)
のグラフを
と表す。定数
p
に対して
を最大にする
a
およびその最大値を求めよ。
解答
(2)
は細かくて神経がすり減りますが、難問というわけではなく、丁寧に解答しましょう。
(1)
@:
のグラフは、
の
の部分のグラフと、これを
y
軸に関して対称移動させたグラフを、点
P
においてつなぎ合わせたグラフです。
は
(
微分の公式
を参照
)
より点
P
における
接線
の傾きは
1
です。また、
のグラフを
y
軸に関して対称移動させたグラフの点
P
における接線の傾きは
です。
は、
において、また、
において、下に凸、また
なので、直線Aが
を通るとき、つまり、
のとき、直線の傾き
a
が、
,あるいは、
のときには、@とAは、
以外にも共有点をもってしまいます
(
微分法の方程式への応用
2
を参照
)
。従って、
(i)
ただ
1
つの共有点が
のとき、
かつ
(ii)
ただ
1
つの共有点が
の部分に存在するとき、その共有点を
Q
(
)
として、直線Aは
Q
における@の接線になります。
において@は
(
)
になるので、接線の傾き
a
について、
∴
接線が点
Q
を通ることから、
∴
より、
(
)
これより
b
は
において単調減少
(
関数の増減
を参照
)
。
のとき
,
のとき
(iii)
ただ
1
つの共有点が
の部分に存在するとき、
において@は
(
)
であって、
(ii)
と同様に直線Aは共有点
Q
(
)
における接線です。接線の傾きについて、
∴
接線が点
Q
を通ることから、
∴
より、
において
とすると
になるので、
(
)
のグラフは、
(
)
のグラフを
b
軸に関して対称移動させたグラフです。
以上より、
のとき
,
のとき
,
のとき
,求めるグラフは右図実線。
(2)
(i)
において、
(
微分の公式
を参照
)
とすると、
∴
・
のとき、
,
a
1
+
0
−
この範囲では最大値は
(
関数の増減
を参照
)
・
のとき、
この範囲において
は単調減少で、
(ii)
において、
・
のとき
は単調増加で、この範囲では最大値は
・
のとき
より、この範囲における最大値も
1
・
のとき
は単調減少で、この範囲では最大値は
(iii)
において、
とすると、
・
のとき、
この範囲において
は単調増加で、
・
のとき、
,
a
+
0
−
この範囲では最大値は
以上より、
・
のとき、
においての最大値
,
においての最大値
,
において
より、最大値は
・
のとき、
において
,
において
,
において
最大値は
において
・
のとき、
において
,
においての最大値
,
においての最大値
より、最大値は
まとめると、
・
のとき、
において最大値
・
のとき、
において最大値
1
・
のとき、
において最大値
......[
答
]
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