東大文系数学
'08
年
前期
[4]
p
を自然数とする。次の関係式で定められる数列
,
を考える。
(1)
に対し、次の
2
つの数がともに
で割り切れることを示せ。
,
(2)
p
を
3
以上の奇数とする。このとき、
は
で割り切れるが、
では割り切れないことを示せ。
解答
連立漸化式
の問題に見えますが、
整数
の問題です。
面倒な計算をどうやりきるか、ということでしょうか。
,
とおきます。問題文中の関係式:
・・・@
(1)
数学的帰納法
によって示します。
(
T
)
のとき、
,
はともに
で割り切れます。
(
U
)
のとき、
,
がともに
で割り切れる、つまり、
,
を整数として、
,
と書ける、と、仮定します。
・・・A
・・・B
として
(
,
の形を作ることが目標です
)
、
・・・C
・・・D
C−Aより、
・・・E
@,Bより、
これと
より、Eは、
中カッコ内は整数なので、
は
で割り切れます。
D−Bより、
・・・F
@より、
・・・G
A+Bより、
Gに代入して、
長いのでこの中カッコを
とおきます。
は連続
2
整数の積で偶数なので
は整数です。
をFに代入し、
Bより、
なので、
カッコ内は整数なので、
は
で割り切れます。
以上より、
,
はともに
で割り切れるので、
のときも成立します。
(
T
)
,
(
U
)
より、
に対し、
,
がともに
で割り切れることが示されました。
(2) (1)
より、
に対し、
を整数として、
とおくことができます。
∴
p
は奇数なので
は偶数であり
は整数です。
も整数です。中カッコ内は
p
の倍数に
1
を加えたものになっていて、
p
が
3
以上の奇数のときには
p
で割り切れません。
よって、
が
で割り切れるが、
では割り切れないことが示されました。
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