東工大数学'21年前期[2]

xy平面上の楕円
E
について、以下の問いに答えよ。
(1) abを実数とする。直線と楕円Eが異なる2点を共有するためのabの条件を求めよ。
(2) 実数abcに対して、直線と直線mがそれぞれ楕円Eと異なる2点を共有しているとする。ただし、とする。直線と楕円E2つの共有点のうちx座標の小さい方をP,大きい方をQとする。また、直線mと楕円E2つの共有点のうちx座標の小さい方をS,大きい方をRとする。このとき、等式
が成り立つためのabcの条件を求めよ。
(3) 楕円E上の4点の組で、それらを4頂点とする四角形が正方形であるものをすべて求めよ。


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解答 素直にやって行くと(3)で、あれれ?ということが起きます。冷静沈着に切り抜けましょう。

(1) 楕円Eの方程式と直線の方程式を連立すると、


 ・・・@
楕円Eと直線が異なる2点を共有するので、@の判別式は、
求める条件は、 ......[] ・・・A
(2) という条件ですが、直線と直線mは傾きが等しいので、は平行です。従って、となるためには、が必要です。要するに、ということは、四角形PQRSが平行四辺形、ということです。
楕円Eと直線の共有点PQx座標 ()は、方程式@の解(2次方程式を参照)で、条件Aのもとに、
 (複号の+が,−が)
楕円Eの方程式と直線mの方程式を連立すると、@のbcに入れ替えて、
 ・・・B
楕円Eと直線mも異なる2点を共有するので、Bの判別式は、
 ∴  ・・・C
楕円Eと直線mの共有点SRx座標 ()は、方程式Bの解で、条件Cのもとに、
 (複号の+が,−が)
より、
よって、より、かつ,このときAとCは同じ条件になります。
が成り立つための条件は、かつかつ
......[]
このとき、 (複号の+が,−が)
(3) (2)の四角形PQRSが正方形になるためには、(2)の条件に加えて、かつ
QSy座標をとすると、QSは、直線,直線m上の点なので、
 ( (2)より、)
直線QSの傾きは(直線の方程式を参照)
直線PQの傾きと直線QSの傾きの積は、
 ・・・D
これでは、となり得ません!(2直線の平行と垂直を参照)
ですが、直線の傾きが、aとかというような形に表せない直線があり得ます。x軸に垂直な直線です。つまり楕円Eと直線,直線mの交点で正方形ができなくても、x軸に平行な直線とx軸に垂直な直線とで正方形ができないか考えます。
x軸に平行な直線は、と表されます。Eの方程式に代入して、
 ∴
よって、正方形のx軸に平行な1辺の長さはです。一方x軸に垂直な1辺の長さはです。この2辺の長さが等しければ正方形になるので、

 ∴
このとき、
Dより正方形の辺が軸と平行にならない場合は存在せず、正方形の
4頂点は、 ......[]



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