京大理系数学'09[4]

をみたす行列とする(abcdは実数)。自然数nに対して平面上の点
により定める。の長さが1のとき、すべてのnに対しての長さが1であることを示せ。ここでOは原点である。

解答 ベクトルの大きさを変えない1次変換(直交変換と言います。直交変換については、1次変換その2を参照)は、回転変換(行列式が1)と鏡映変換(行列式が)に限られる、という、慶大理工'09[B1]と同一テーマの問題です。京大の本問では、という条件がついているので回転変換になります。また、そのほか、スタートがなので、x軸方向に長さを変えない1次変換(固有値に対する固有ベクトルが)も条件をみたします。

より、
 ・・・@
より、

 ( @)
 ( )
または

(i) のとき、
@より、
また、より、 
(複号同順)
つまり、,または、 (bは任意の実数)
前者では、
後者では、
いずれにしても、です。

(ii) のとき、
@より、とおくことができます。よって、
 ・・・A
ABを実数として、
 ・・・B ただし、であれば、
Bがθ に関わらず成立するためには、,つまり、
よって、Aより、
 ・・・C
 ・・・D
Cより、は直交する(内積を参照)ので、とおくことができます。
Dより、
,または、
前者では、
これは、より条件をみたしています。
行列
Aは原点の回りに反時計回りに角θ 回転する1次変換を表す行列なので、ベクトル
の大きさはの大きさと同じで1です。よって、です。
後者では、
これは、となり条件をみたしません
(ですが、このときもです)

以上より、の長さが1のとき、すべてのnに対しての長さは1です。


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