慶大理工数学
'21
年
[1]
t
を実数とし、座標平面上の直線
l
:
を考える。
(1)
直線
l
は
t
の値によらず、定点を通る。その定点の座標は
である。
(2)
直線
l
の傾きを
とする。
の傾きが最小となるのは
のときであり、最大となるのは
のときである。また、
a
を実数とするとき、
t
に関する方程式
がちょうど
1
個の実数解をもつような
a
の値をすべて求めると、
である。
(3)
t
が実数全体を動くとき、直線
l
が通過する領域を
S
とする。また、
k
を実数とする。放物線
が領域
S
と共有点を持つような
k
の値の範囲は
である。
解答
出題者の要求は、
(1)(2)
の結果を利用して
(3)
を解く、ということだろうと思います。
(3)
も、要求されているのは解答のみなので、細かい理論的肉付けは追及するとムダに時間を使うことになります。
(1)
直線
l
の式:
・・・@ を
t
について整理すると、
の係数、
t
の係数、定数項を
0
にすると、
,
,
これらを全て満たすのは、
,
このとき、
t
がいかなる値をとっても、@が成立します。よって、定点の座標は、
......[
ア
]
(2)
直線
l
の傾き
は、
,
t
1
+
0
−
0
+
3
0
のとき、
のグラフは右図のようになります。増減表より、
を最小にする
t
は、
......[
イ
]
,
を最大にする
t
は、
......[
ウ
]
,グラフより、方程式
がちょうど
1
個の実数解を持つ
a
の値は、
......[
エ
]
(3)
直線
l
は、@で
とすると、
,@で
とすると
となります。
直線
l
は、
t
が実数全体を動くとき、
(1)
より、
t
の値に関わらず点
を通過し、
(2)
より、傾きが
0
から
3
まで変化するので、右図黄緑色着色部のような領域
S
を通過します。
放物線
は、軸が
,頂点が
です。
のとき、放物線が領域
S
を通過するためには、頂点が
の部分にあればよいので、
,
∴
と合わせて、
・・・A
のとき、放物線が領域
S
を通過するためには、放物線が
と共有点を持てばよいので、両式を連立して、
この
x
の
2
次方程式は実数解を持つので、判別式
D
について、
とすると、
なので、
・・・B
AまたはBであれば、放物線は領域
S
と共有点をもつので、
......[
オ
]
,
......[
カ
]
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