慶大理工数学
'08
年
[A3]
(1)
実数
a
を固定したとき、直線
と曲線
が共有点を持つための切片
b
の条件を
a
を用いてあらわすと
ス
である。
(2)
実数
a
を固定したとき、直線
と曲線
が共有点を持つための切片
b
の条件は、
セ
のとき
ス
であり、
セ
のとき
ソ
となる。
このように、
a
を固定したとき、直線
と曲線
が共有点を持つような
b
の最小値が存在することがある。この最小値の符号を換えたものを
と書くことにする。たとえば
ならば
=−
(
ス
)
である。
(3)
とする。
と定めて、
a
を変数
x
で書き換えた関数
に対して
を考える。
タ
のとき
=
チ
であり、
タ
のとき
=
ツ
である。
解答
記号の定義を与えて、その記号を使って考えさせるタイプの問題ですが、手の付けやすい題材で、決して無理でなく、柔軟な思考力を見る良い問題だと思います。
(1)(
ス
)
直線
・・・@ と、曲線
・・・A が共有点をもつとき、@,Aを連立して、
・・・B
の判別式
について
(
2
次方程式の一般論
を参照
)
、
∴
......[
答
]
・・・C
(2)(
セ
)
直線@と曲線
・・・D の共有点を考えますが、Dは、
のとき、
のとき、A
なので、
(
ス
)
と同じ条件で良いのは、Bが
の範囲に解をもつ場合です。これは、Bの左辺を
x
の
2
次関数
と見るとき、そのグラフの軸の位置
が
という範囲に入るということです
(
2
次方程式の解の配置
を参照
)
。つまり、
......[
答
]
これは、直線@の傾きの絶対値が大きい場合には、直線の
y
切片
b
がCの
(
ス
)
の条件を満たせば、@とDを連立するときに、
の範囲に解をもつことを意味します。
(
ソ
)
のときには、直線@の傾きが緩やかで、曲線Aの
の部分と共有点をもたないことがあり得ます。
・
のときは、右図
(
橙色の線
)
より、直線@が点
から上を通過すれば、直線@と曲線Dが共有点をもちます。よって、
∴
・・・E
・
のときは、右図
(
水色の線
)
より、直線@が点
から上を通過すれば、直線@と曲線Dが共有点をもちます。よって、
∴
・・・F
E,Fを合わせて、
a
の正負に限らず、
......[
答
]
(3)(
タチ
)
のときに、
ということは、
のときには、問題文より、
即ち、
@と
を連立すると、
・・・G
Gは、判別式
,つまり、
であれば実数解をもちます。
Gの左辺を
x
の
2
次関数と見るとき、その軸の位置
が
の範囲にある、つまり、
であれば、直線@と
は、
の範囲に共有点をもちます。このとき、
b
の最小値は
であり、
よって、
(
タ
)
が
,
(
チ
)
が
......[
答
]
(
ツ
)
のときは、右図より、直線@が原点
から上を通過すれば、直線@と
が共有点をもちます。よって、
∴
このとき、
......[
答
]
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