東北大理系数学'11年前期[1]

実数aに対し、不等式
の表す座標平面上の領域をとおく。
(1) を満たすすべてのaに対しの点となるような点の範囲を図示せよ。
(2) を満たすいずれかのaに対しの点となるような点の範囲を図示せよ。


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解答 問題文中の「すべての」、「いずれかの」という言葉をどう扱うかが問題です。

 ・・・@
の表す座標平面上の領域は、直線から下側の領域です。ここでは、xyを固定し、@を変形して、

として、におけるa2次関数を考えます。
@
です。
を満たすすべての
aに対しの点となる、ということは、においてつねに,つまり、の最大値が0以下になるということです。
を満たすいずれかの
aに対しの点となる、ということは、においてとなるaが少なくとも1つある、つまり、の最小値が0以下になるということです。
従って、における
最大値と最小値を考えればよいわけです。
(i) ,つまり、のとき、のときに最大値:
をとります。また、のときに最小値:
をとります。
(ii) ,つまり、のとき、のときに最小値:

をとります。
軸位置:が範囲の中間点から左側にあるとき、つまり、のとき、は範囲の右端において、最大値:をとります。
軸位置:が範囲の中間点から右側にあるとき、つまり、のとき、は範囲の左端において、最大値:をとります。
(iii) ,つまり、のとき、のときに最大値:をとります。また、のときに最小値:をとります。

(1) を満たすすべてのaに対しの点となるような点の範囲は、におけるの最大値が0以下になることから、
のとき、 ∴
のとき、 ∴
図示すると右図黄緑色着色部(太線境界線を含む)

(2) を満たすいずれかのaに対しの点となるような点の範囲は、におけるの最小値が0以下になることから、
のとき、 ∴
のとき、
のとき、 ∴
図示すると右図黄緑色着色部(太線境界線を含む)

(1)の別解.を満たすすべてのaに対しての点となる点の範囲をEとします。
を満たすすべてのaに対しての点となる、ということは、のときのEを含む、ということです。また、のときのEを含む、ということです。従って、
です。@は、
のとき、
のとき、
となるので、は、直線から下側でかつ直線から下側の領域です。
逆に、内の点が、を満たすすべての
aに対しての点になることを調べます。
直線と直線の交点は、
より、
@に、を代入すると、

 ()
となり、のとき、点は、領域内の点です。
@の境界線: ・・・A
 ・・・B
AとBを連立すると、

であれば、
においては、より、AとBの交点は
x軸から上側にあります。
Aと、
 ・・・C
を連立すると、

であれば、
においては、より、AとCの交点は
x軸から上側にあります。
従って、内の点は、を満たすすべての
aに対しての点になります。つまり、
以上より、,つまり、求める領域は、かつとなります。


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