一般角・弧度法
関連問題
平面上で、原点
O
を一端とする半直線を原点
O
のまわりに回転させることを考えます。この半直線を
動径
と呼びます。
この動径の基準の位置を考えます。座標平面上では、通常、原点
O
から
x
軸正方向に引いた半直線を基準として考えます。この基準となる半直線を
始線
と呼びます。
始線から動径を時計の針の回転方向と逆回りに回転させてゆくときに、動径と始線のなす角を正の角とします。始線から動径を時計の針の回転方向に回転させてゆくとき、動径と始線のなす角を負の角とします。
ところで、動径と始線のなす角
θ
が、
になると、動径は始線に重なってしまいます。
この角
θ
が、
となる場合も考えることにすると、右図のように、
は、動径が
1
周してきて、
のときにいた位置にくると考えられます。
このように、動径が原点のまわりを
n
周
(
n
は整数
)
して、
として、
のときにいた位置にくるとき、
という角を考え、この角を
一般角
と言います。
,また、
は、見た目では同一の角です。
実生活上では、斜面の角を表すのには、度
‘
'
という単位を使いますが、三角関数の微分・積分を考える場合には、不便になります。
右図で、原点
O
を中心とする半径
1
の円周と始線、動径との交点を
X
,
P
として、始線
OX
と動径
OP
のなす角
θ
と、円周
PX
の長さは比例します。そこで、半径
1
の円周
PX
の長さをそのまま
の大きさと考えることにします。この角の測り方を
弧度法
と言います。
これに対して、直角の
90
分の
1
の大きさの角を
として測る角の測り方を
度数法
と言います。
弧度法で角を測る場合、正しくは単位がつかないのですが、名目上
[rad](‘
ラジアン
'
と読みます
)
という単位を使います。
P
,
O
,
X
がこの順に一直線上に並ぶとき、度数法では角
は
です。この時、円周
PX
の長さは、半径
1
の円周の長さ
の半分の
です。従って、角
を弧度法で測ると
[rad]
になります。即ち、
度数法と弧度法の対応を右図に示します。
,
,
,
,
などとなります。
一般角
θ
を、弧度法を用いて表す場合には、
,
n
:整数、として、
となります。
角を弧度法で測るときに成立する公式があります。
右図で、同一の角
θ
を見込む円周の長さは、半径に比例します。従って、角
θ
を見込む半径
1
の円周の長さが
θ
なら、同じ角
θ
を見込む半径
r
の円周の長さは
r
倍されて、
となります。
また、扇形の面積は頂角に比例します。頂角
(
)
に対応する扇形は円です。半径
r
の円の面積は
です。頂角
θ
の扇形の面積は、円の面積の
倍となり、
となります。
角
θ
を見込む半径
r
の円周
l
の長さ:
,頂角
θ
の扇形の面積:
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