東大理系数学23年第4問について

東大23年第4問について
本屋さんに並んでいる解答書を見ると、本問を易問であるかのように書いてあるのですが、そうなんでしょうかねえ?

(1)(2)は基本問題なので、これを落とすようでは合格は無理ですが、(3)は、私は、偶然正解できた受験生が少数いても、ほとんど正解者はいなかった(つまり、本年第6問よりも難問)のではないかと推察します。

参考書の記述などでもよく、カッコよく、こうやれば簡単に解けるよ、と書いてあったりするし、予備校・塾の授業でも、講師が鮮やかに解くのを見て感動したりするかも知れませんが、実際の試験会場で、そうスイスイと解法が頭に浮かんで問題が解けるとは、私には思えないのですね。本問がそのよい例だと思います。

解答書では、
(3)は、最初から図形的に考えれば簡単だ、と言いたげなのですが、どうして、図形的に考えれば簡単な問題だとわかるのだろう、と、私には不思議です。空間図形の問題では、図形的な特徴を問題文だけから把握するのは難しいし、特に本問で正確に問題文の状況を頭の中に想起するのは無理です。やはり、試験会場で、普通の受験生は、複2次式に持ち込むだろうと想像するし、こうした問題では、それが標準的な解法だと、私は思います。

むしろ、この問題を、図形的に考えれば簡単だ、と、予備校講師が話してしまうと、生徒は、内積計算で簡単に答えが出せる定型的な問題でも、図形的に捉えようとして失敗するのではないか、と思います。

本問の大変なところは、複
2次式で考えてみないと、平面OBH上の点RQとの距離の最小値を与える点R (Sとします)が、三角形OBHの外に来ることが分からない、というところにあると思うのです。弊塾HPでは、そのように書きました。最初から//、また、に気づければ、本問は簡単です。ですが、どうしてそういうことに気付けるのか、ということが重要なポイントだと思うのです。

社会に出て、開発者・研究者として仕事をする場合に、一本道で行くことがほとんどなく、試行錯誤を繰り返し相互に矛盾する条件をクリアしながら課題解決し、技術を確立していく状況を考える上でも、私は、受験生にカッコよく解答を説明することよりも、色々な失敗の中から次へのヒントをつかんでいく、という問題解決法を訴えていくべきだと思うのです。

本問で言えば、常套的な解法で一度やってみて、その中で、本問を解く上で鍵となる事実に気づく、というアプローチが重要だと思います。予備校の授業で、準備なしで授業に臨み、ホワイトボードを前にして、ああでもない、こうでもない、とやりだし、生徒の前にカッコ悪い姿をさらすのは、予備校講師としては耐えられないことかも知れませんが、むしろ、それを最初から授業のストーリーの中に組み込んでおけばよいのではないかと思います。

参考書も
1題に1ページと体裁を固定して、不充分な解説で高校生を悩ませるなら、問題数を減らしてでも、ページ数の制限なく、色々な見方の得失を丁寧に解説するべきだと思うのですが、カッコよく記述しないと、参考書も売れないんですかね?参考書の説明が理解できない、とう質問を受けるたびに、ため息が出てしまいます。

  数学TOP  TOPページに戻る
各問題の著作権は
出題大学に属します。

©2005-2023
(有)りるらる
苦学楽学塾 随時入会受付中!
理系大学受験ネット塾苦学楽学塾
(ご案内はこちら)ご入会は、
まず、こちらまでメール
お送りください。

【広告】 ここから広告です。ご覧の皆さまのご支援ご理解を賜りたく、よろしくお願いいたします。
【広告】 広告はここまでです。
スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする