Pythonに挑戦(5)
きょうは、Pythonプログラム開発環境IDLEについて説明します。
IDLEはPythonを導入すると、その中に入っています。
Windowsの場合、スタートメニューの「P」の欄に、インストールされたPythonが表示されます。Python3.12をダウンロードしたのであれば、
Python3.12 ∨
という行が出て来るので、これの「∨」のところをクリックすると、
IDLE(Python3.12 64bit)
などと出てくるので、これをクリックすると、IDLE Shellが起動します。
あるいは、デスクトップに表示されているIDLEアイコンをクリックしても、IDLE Shellが起動します。
IDLE画面には、
File Edit Format Run Options Window Help
の7つのメニューがあります。各メニューを選択するとサブメニューを表示します。
(1) Fileメニュー
Fileメニューには、New File,Open,Open Module,Recent Files,Module Browser, Path Browser, Save,Save As,Save Copy As,Print Window,Close Window,Exit IDLEのサブメニューがあります。
[New File]を選択すると、新しい画面がエディタ・モード開き、プログラムのコーディングが行えます。エディタと言っても、Pythonの文法が意識されていて、例えば、
while b1:
と入力して、[Enter]キーを押すと、次の行は自動的にインデント(標準では空白4文字)されます。whileブロックが終わって次の行に行くときは、[BS]キーを押せば、インデントされなくなります。また、キーワードは色付きで表示され、変数は黒字、実行結果は青字で表示されます。
[Open]を選択すると、以前に作成したPythonが導入されているフォルダー、もしくは今開いているプログラムのフォルダーが開きます。ここからプログラムを選択して、続きのコーディングが行えます。
[Open Module]を選択すると、モジュール名を入力するダイアログが表示され、モジュール名を入力すると、そのモジュールのソースが表示されます。修正・追加が行えます。
[Recent Files]のところにカーソルを置くと、右側に最近使ったプログラムが表示され、ここからプログラムを選択することができます。
[Module Browser]を選択すると、現在開いているプログラムのクラス、関数、メソッドを階層的に表示します。
[Path Browser]を選択すると、sys.pathで指定されるディレクトリ内のモジュール、クラス、メソッドを表示します。
[Save]を選択すると、編集中のプログラムを保存します。
[Save As]を選択すると、編集中のプログラムを保存しているフォルダーが開きます。編集中のプログラムをファイル名を指定して保存できます。
[Print Window]を選択すると、編集を行っているウィンドウ内容を印刷します。
[Close Window]を選択すると、編集中のウィンドウを閉じます。
[Exit IDLE]を選択すると、IDLEを終了します。
(2) Editメニュー
Editメニューには、通常のエディタ同様に、Undo,Redo,Select All, Cut, Copy, Paste, Find, Find Again, Find Selection, Find in Files, Replace, Go to Line, Show Completions, Expand Word, Show Call Tip, Show Surrounding Parensのサブメニューがあります。
ウィンドウ内のソース・コードは、マウスでドラグするか、カーソル位置からshiftキーを押しながら、矢印キー(→,←,↓,↑)を操作すると編集したい部分の選択操作を行えます。
ウィンドウ内のソース・コードは、マウスでドラグするか、カーソル位置からshiftキーを押しながら、矢印キー(→,←,↓,↑)を操作すると編集したい部分の選択操作を行えます。
[Undo](元に戻す)を選択すると、直近に操作した内容を元に戻します。
[Redo](やり直し)を選択すると、直近にUndoした内容を復帰させます。
[Select All](すべてを選択)を選択すると、ウィンドウ内容を全て選択します。
[Cut](切り取り)を選択すると、選択内容を削除してクリップボードに入れます。
[Copy](コピー)を選択すると、選択内容をクリップボードに入れます。
[Paste](貼り付け)を選択すると、クリップボードの内容をカーソル位置に挿入します。
[Find](検索)を選択すると、ボックスの中に入力した文字列を検索し、カーソル位置を移します。
[Find Again](再検索)を選択すると、既に検索した文字列をカーソル位置からさらに検索します。
[Find Selection]を選択すると、選択内容をカーソル位置から検索します。
[Find in Files]を選択すると、指定されたファイルの中で、指定文字列を検索します。
[Replace](置換)を選択すると、検索文字列ボックスの中に入力した文字列を検索し、置換文字列のボックスの中に入力した文字列に書き換えます。
[Go to Line]を選択すると、ボックスの中に入力した整数値の行番号の行の先頭にカーソルを移します。
[Show Completions]を選択すると、カーソル位置にある単語を補う単語の候補を表示します。候補から選べばカーソル位置に挿入されます。
[Expand Word]を選択すると、カーソル位置の文字を先頭文字とする単語の候補を表示します。候補から選べばカーソル位置に挿入されます。
[Show Call Tip]を選択すると、カーソル位置が関数記述の引数のカッコ内であれば、その関数の引数に関する情報を表示します。
[Show Surrounding Parens]を選択すると、カーソル位置を囲む括弧を一瞬ハイライトします。
(3) Formatメニュー
Formatメニューには、Format Paragraph, Indent Region, Dedent Region, Comment Out Region, Uncomment Region, Tabify Region, Untabify Region, Toggle Tabs, New Indent Width, Strip Trailing Whitespaceのサブメニューがあります。
[Format Paragraph]を選択すると、現在位置パラグラフを整形します。デフォルトは72カラムです。整形の結果、プログラムが壊れてしまうことがあるので注意してください。
[Indent Region]を選択すると、選択された行の左に1つ分のインデントを作ります。デフォルトは、インデント1つ空白4個です。
[Dedent Region]を選択すると、選択された行の左のインデントを1つ分削除します。
[Comment Out Region]を選択すると、選択された行の先頭に##を付加します。
[Uncomment Region]を選択すると、選択された行の#,##を取り除きます。
[Tabify Region]を選択すると、選択された行の4つの空白をタブに置き換えます。
[Untabify Region]を選択すると、タブを4つの空白に置き換えます。空白が混じっていても、ほぼ正しく空白の数を調整してくれます。
[Toggle Tabs]を選択すると、インデントを空白で行うかタブで行うかを指定できます。
[New Indent Width]を選択すると、インデントを作る空白の個数を指定できます。デフォルトは空白4個です。
[Strip Trailing Whitespace]を選択すると、行末の無駄な空白、ファイル末尾の無駄な改行を除去します。
(4) Runメニュー
Runメニューは、プログラム作成モードの場合にのみ出てきます。Runメニューには、Run Module, Run… Customized, Check Module, Python Shellのサブメニューがあります。
[Run Module]を選択すると、新たなIDLE画面を開き、作成中のプログラムを実行し、エラーを起こすか、input関数で入力待ちになるか、実行終了するまで、プログラムを実行し、プログラムが終了すると、プロンプト>>>を表示して停止します。
[Run… Customized]を選択すると、コマンドライン引数の指定をした後に、プログラムを実行します。
[Check Module]を選択すると、作成中のプログラムの構文チェックを行います。
[Python Shell]を選択すると、プログラムを動作させているIDLE画面を開きます。
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